ひどい悪夢を見てしまい、絶望的な目覚め
いっそ現実の方がマシだと思いながら起き上がる、悲しい朝
たとえ夢だとしても、悪意にみちた言葉というのは、
簡単に心を傷つけることができるのだなとどこか他人事のように考える
夢のなかの私は言葉のナイフで切り裂かれ、
泣いて、泣いて、絶望していて、思い返すだけで苦々しい
どんなに強靭な壁を持っていようとも、
一度でも内に入れてしまえば壊すのは簡単だ
内側はとても、脆い
誰のどんな言葉が私を殺すか、私が一番よくわかっている
それを、あざやかに映し出してしまったような、夢だった
強いというのは、傷がつかないということではない
ナイフが刺さったままでも平気っぽい顔で立っていられるというだけ
強くなりたいと思っている、思っているけれど、
私だって傷つかないわけじゃない、何を言われても平気なわけじゃない、
と言いながら泣いたことがあった、とぼんやり、思う
あのころも心に生傷をかかえていた
もう、あのころみたいに泣いたり、できない
それを強さと呼んでいいものか、私にはいまいちわからないままでいる
いつもなら夢占いの本をめくったりするところだけれど、
今朝は全身が重くてそんな気持ちにもなれなかった
深く呼吸をして、お茶を淹れる
夢のなかぐらい、安息の場所であってほしいよ、本当にさ
年末に向けて忙しさも増してきた
せわしいなかにも楽しみな予定がたくさんあるから
軽やかに走りたい、前に、前に