ひらひらと雪が舞い落ちている、窓の外
ずいぶん軽やかな舞い方だから、たぶん、外はきりりと冷えている
やっぱり、綺麗だ
冬は冬らしく、夏は夏らしく
そんな風に思えるのは、快適な温度に保たれた室内にいるから、かもしれないけれど
その時期にしか見られない景色を、毎年きちんと味わっておきたいと思う
降雪量はどんどん減っていて、気温も10年前とは違う
10年後、20年後に同じ景色が見られる保証なんて、どこにもない
ましてや30年後、40年後、なんて
世界には美しい場所も、息をのむような景色も、きっときっとたくさんある
いつか見てみたいものも、たくさん、ある
でも、
身の回りの、このちいさな美しさを
きちんと慈しんで、愛おしんで生きたいのだ
同じ日は二度とこない、という当たり前の事実を
風にあおられながら落ちてくる粉雪を眺めつつ、かみしめる