流れていく日々のなかで、ひそかに恋しく思うもの
スワンナプーム空港で買ったお土産に、おまけで付いてきたお茶
赤と黄色の、鮮やかすぎる怪しげなパッケージとは裏腹に
とても穏やかな味と香りで、仕事をしながら1日中飲み続けていた
本当にたくさん入っていたから
(おまけでもらったはずなのに本命のお土産用ハーブティーよりも数がめちゃめちゃ多かった)
毎日飲んでも数か月かかっていたのだけれど、それがついに12月でなくなってしまった
お茶が好きなので、緑茶ほうじ茶紅茶にコーヒー
牛乳を持ち込んでミルクティーだって楽しんでいるわけだけれど
あの、不思議なお茶をまた飲みたい、と思う
ほのかに甘い香りがして、琥珀色をしていた、あのお茶
パッケージには緑茶と書いてあったけれど、
やっぱり普段見知っている緑茶とはちょっと違っていた
説明書きを読もうにも、タイ語がさっぱりわからないうえ
おまけで付いてきたものだから次も出会えるとは限らない、という
幻のお茶になってしまった
いつかまた出会いたい、と
ぬるくなったカフェラテをすすりながら思うのだった